論文や小説,長文を書きたい方へ Scrivener 3
論文や小説などの,長文で論理的な構成が求めれるときに大活躍する執筆アプリScriverner 3をご紹介.
以前,MacBook 12inchモデルのレビュー記事の中でチラッと紹介した,Scriverner 3というアプリを詳しく解説します.
といっても,Scrivenerは超高性能エディタと言えるほど多機能なので,全てを1記事で網羅することはできません.今回は基本的なScrivenerの特徴,何がすごいのか,使い方を紹介します.
https://www.literatureandlatte.com/scrivener/overview
この記事はどんな人向け?
- 論文や小説などの長文を執筆したい.
- Scrivenerに興味がある.
- Scrivenerで何が出来るか知りたい
Scrivenerとは
Literature & Latteというイギリスに本拠地を置く会社が作った高性能エディタアプリです.特に,論文などの論理的な文章や階層を持つ長文を執筆することに重点を置いて設計されたソフトウェアで,そのための創意工夫が詰まっています.
2006年からバージョンアップを重ね続け,最新版はScrivener 3となり,iPhone版やiPad版もリリースしています.
今回紹介するのは,Scrivener 3 macOS 用のバージョンです
Scrivenerの使い方
こちらがScrivenerのメイン画面です.
画面中央の赤枠の部分が執筆画面です.ここで文章を打っていきます.
Scrivenerが便利なのは,画面左に表示されている階層構造と資料フォルダです.
階層構造
見てわかる通り,階層構造は文章の階層を視覚的に分かりやすく把握することができます.例えば,論文を書くときはAbstruct,Introduction, Methodlogy…など様々な章に分けて文章を執筆します.それに加えて,章の中でもさらに細かく分けて文章を書くことも多いです.そういったときに,この階層構造の表示は,大きな助けになります.
もちろん,論文以外にも小説やプロットなど,長い文章を書くときには俯瞰的に階層を捉える必要があります.そういうときにも,階層構造表示は便利です.
資料フォルダ
もう一つ,Scrivenerで便利なのは資料フォルダです.
このフォルダには,様々な形式のファイルを保存しておくことができます.例えば,論文なら先行研究や実験データ,小説なら人物設定や場面の資料など,文章を書くときには,参考文献を用意しておくことが多いですが,そういった資料を原稿のファイルと一緒に管理しておくのは,結構面倒です.
しかし,Scrivenerは原稿も,そのための資料も一つのプロジェクトとして保存しておくことが可能です.なので,ありとあらゆるファイルをひとまとめにできます.
Scrivenerの特徴
階層構造と資料フォルダのおかげで,Scrivenerでの執筆作業は他のエディタアプリと比べて非常に快適です.
原稿と資料の同時閲覧
資料フォルダにまとめてあるファイルは原稿と並べて表示することができます.これで常に資料を参考にしながら,執筆を進めていくことができます.
他にも,原稿と原稿の同時閲覧や,資料と資料の同時閲覧も可能です.
例えば,別の章で書いたものと今書いているものの間で,重複がないか?別の章での言い回しは何であったかなどを確認するときに役に立ちます.
コルクボード
これは文章の構造を俯瞰的に把握できる機能です.階層構造を把握できることは先ほど話しましたが,このモードを使うとそれを俯瞰的に眺めることができます.
ここで,この章はあの章の前に持ってきた方が良いかな?といったアイデアを膨らませることができます.しかし,この機能は階層の一番の上のものしか反映してくれないので,そこは少し不便です.(例えば,先行研究をまとめる際に,いくつかの先行研究を節に分けて章を構成していても,表示されるのは一番上の先行研究だけになります.)
分かりやすいワードカウンター
Scrivenerでは,章ごとに目標の字数を設定することが可能です.また,それが常にワードカウントとバーになって表示されています.下の写真では画面中央下に,今のワードカウント,目標のワードカウント,現在どのくらいまで書けているかを視覚的に示すバーが表示されています.
このおかげで常に文章全体のボリュームを把握でき,過不足ない文字数を意識することができます.
まとめ
Scrivenerは本当に高機能で便利なエディタアプリです.
特に長文を執筆する人ほど,このアプリには助けられます.
逆にそこまで,長い文を書く機会はないという方には投資価値は低いかもしれません.個人的な感覚をいうと,5000文字以上の文章を毎月書くというくらいがボーダーラインかなという感じ.
当てはまる方には,ぜひオススメできるアプリです.